雑誌『史潮』を発行する歴史学会のブログ。本誌では随時投稿を受け付けます。詳しくは下記カテゴリ内「投稿規定」へ。
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カテゴリ:会長挨拶( 9 )

会長挨拶:2013年12月

会長の渡辺です。本年度の大会・総会に向けてのご挨拶は致しましたが、会長としての自覚が足りず、このブログでのご挨拶が遅れたことをお詫びしなければなりません。

まず最新号の74号はすでに刊行いたしております。会員の皆さんへの発送は役員の都合で20日になります。どうかご了承ください。

歴史学会の役員に復帰して1年経過いたしましたが、財政状況の好転に驚いております。会員数の増加はないのにかかわらず、編集費の節減に成功しているためと思います。かつての会の状況を考えますと雲泥の差であります。

ただ財政好転の割に雑誌のボリュームは相変わらず、74号も100ページ前後でありました。編集担当をはじめとする役員諸君の努力にもかかわらず、なかなか改善されていない現状を、会員の皆さんにお詫びしなくてはなりません。ただ特集のテーマは、「被統治者としてのムスリム」というユニークなものとなりました。

総会席上で申し上げたのですが、今回特集論文のほかは書評2本だけでございます。我々編集企画の負担の軽減を求めるだけでなく、会員の皆さんの研究成果ご発表の場として大いに活用いただくためにも、会員の皆様のご投稿を切にお願いいたす次第であります。財政好転の現状を踏まえ、できればページ数も増やしたく存じます。どうかよろしくお願いいたします。

今年度の大会シンポジウムは若い先生方の熱のこもった発表で盛会でした。ただ発表内容の多様性に比して議論の時間が足りなかったのが悔やまれます。最後になりましたが報告された先生方に厚くお礼申し上げます。

皆様良いお年をお迎えください。

以上、とりあえずご挨拶申し上げます。
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by rekigaku | 2013-12-17 18:28 | 会長挨拶

カレンダー効果

HP担当理事に何でもよいからと文章を求められたので、一言書き記す次第です。ブログの何たるかを尋ねたくらい、近代兵器に無知な過去の人間ですが、無知なのが却って幸いするかもしれないという話です。

私らの学び始めの頃、手書きをコピーする青焼きは有りましたが、コピー機はなく、会合の資料は大部分ガリ版刷りでした。そのため個人的な資料集めも書き写しによりました。私の場合、更にB6のカードも用い、それは多いのか少ないのか知りませんが数千枚に及びます。適当に何十個のファイルに納めておいて絶えず移動させているわけですが、或いは無駄なことをしているかもしれません。若い方々のパソコン入力とは容量からして雲泥の差が有りそうです。しかし、現在、視力が衰えても、なお活用できるのは書き写しの効用に違いありません。新しい資料に出くわしても、つい近代兵器を使ってコピーしないと気が済まないのは、パソコンに入力するのではなく、書写する習慣の賜物でしょう。更にそのB6カードは場所を取りますが並べるという作業によって一覧に供することもできます。

カレンダー効果とはそのことです。1枚1枚めくるカレンダーは、今あるかどうか知りませんが、それはそれでその日の暦として行事やら過去の事件等が詳しく記されていて役立ちます。しかし予定を立てる場合は年間の或いは月ごとのカレンダーでなければならないのは云うまでもありません。まして歴史は時間との戦いです。時間の離れた資料を並べれば、案外それによって思わず気がつくということもあります。頭の回転が鈍り、記憶力も減退したせいでもありましょうが、最近はそういう作業をしております。此れはあるいは図形や一覧表の効果に過ぎないのかもしれません。

しかし思い返してみますと、日めくりの暦と年間のカレンダーの違いは、われわれの資料集めにおける二つの方法の違いでもあるようです。一つ一つの資料の吟味、それに対する博捜です。二つの矛盾した作業をやるのがわれわれの仕事ともいえます。迂遠といえば迂遠なことです。とても普段意識的にできるわけでは有りませんが、B6カード化は自然とその方向に導いてくれているようにも思われるのです。

以上、昔からの作業が役立つこともあるのではないかという話です。ごく当たり前の事を記させていただきました。

2013年3月 歴史学会会長 渡辺紘良
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by rekigaku | 2013-03-10 22:15 | 会長挨拶

会長挨拶:2012年12月

猛暑の記憶もようやく薄れかけてきたと思ったら、一転して厳しい寒さが続いております。歴史学会の会員の皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。

すでに「歴史学会ブログ」でお知らせしたように、今年度の大会・総会は、去る12月2日(日)、成蹊大学で開催されました。午後のシンポジウムは「『戦後歴史学』とわれわれ」をテーマにおこなわれたのですが、久しぶりに参加者も多く、報告も興味ぶかく議論も大いに盛り上がりました。報告とコメントを引き受けてくださった小谷汪之(インド史)、須田努(日本史)、池田嘉郎(ロシア史)、奥村哲(中国史)の各氏、また会場から質問をしてくださった皆さんに、心から御礼申し上げます。

「戦後歴史学」と聞けば一見自明なように思えますが、シンポジウムでは、「戦後歴史学」のとらえ方の多様性が浮かびあがりました。焦点のひとつとなったのは、上原専禄や江口朴朗を「戦後歴史学」の構成要素と考えるかどうかということでした。その点が、「戦後歴史学」が1960年代で崩壊するのか、あるいはそれを超えてその射程は続くのか、の分岐点となっておりました。しかし同時に焦点として浮かびあがったのは、「戦後歴史学」の射程をいかに長くとるにしろ、その射程は「言語論的転回」以後に届いているのか、ということでした。「言語論的転回」は、新たな「科学性」を模索する現在の歴史学にとっても、避けて通れない問題を提起していると再認識させられたシンポジウムでもあったと思います。

なお、個人的な事情で、2期4年つづいた歴史学会の会長職を今年度の大会・総会をもって辞めることになりました。この間、歴史学会の裾野を広げようと努めてまいりましたが、正直言ってうまくいったとはいえません。しかし曲がりなりにも会長職を無事に終了することができたのは、ひとえに本会の運営にボランティア精神をもって当たられた理事の皆さんのおかげでした。心からお礼申し上げます。


2012年12月 歴史学会会長 松浦義弘
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by rekigaku | 2012-12-25 10:23 | 会長挨拶

会長挨拶:2012年7月

厳しい暑さがつづいておりますが、歴史学会の会員の皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。今夏の電力の需給関係は昨年ほど逼迫していないようですが、エネルギー政策をどうするかは喫緊の課題です。その点で、「国会事故調査委員会」がその報告書で、福島原発事故を「日本製」の「人災」としたのには、一抹の不安を覚えました。これでは、日本だからこそ原発事故はおこったのであり、ハードとしての原発そのものには問題がないといっているに等しいからです。この危惧が思い過ごしであってくれれば、と思う今日この頃です。

さて、本年2月の「会長挨拶」で、「今年度のシンポジウムでは、史学史がらみのテーマでやるのも面白いのではないか」と書きましたが、「『戦後歴史学』とわれわれ」というテーマでシンポジウムを開催することが本決まりになりました。

4月以来おこなってきた月例研究会の過程で鮮明になったのは、「戦後歴史学」といっても一枚岩ではないということです。フランス近代史に慣れ親しんできた私には、「戦後歴史学」には固有の方法と対象があり、したがって「戦後歴史学」の時代も自明だったのですが、その自明性はみごとに崩されました。そもそも、中国史の研究者などの話を聞くかぎり、中国史について戦後の歴史学は語り得ても「戦後歴史学」を語り得るのかという疑念さえ生じます。インドやイスラーム圏の歴史などについても、気になるところです。

それからもうひとつ鮮明になったのは、「史学史」は、個別テーマの研究史とは別物であって、個々の研究者にとってはプラスαの新たな作業が必要となるテーマだということです。そのためもあって、まだシンポジウムの報告者・コメンテーターを確定するにいたっておりません。現在、企画担当理事を中心に努力しておりますので、12月2日(日)に成蹊大学でおこなわれる大会・シンポジウムにはふるって参加していただければと願っております。

2012年7月 歴史学会会長 松浦義弘
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by rekigaku | 2012-07-28 02:45 | 会長挨拶

会長挨拶:2012年4月

暦の上では春となっても例年になく寒い日が続いておりますが、歴史学会の会員の皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。

すでに、多くの会員の皆さまがご存じのことと思いますが、前会長の吉原健一郎先生が、去る3月22日、肺がんのために亡くなられました。通夜に参列したさいに聞いた話では、3月初めには2時間の講演をされたということですから、とつぜんの訃報でした。夜、普段どおりに就寝されてそのまま息をひきとられたということでした。

吉原先生が肺がんであったことは訃報に接してはじめて知ったのですが、先生が若い頃に埃にまみれた古文書の調査にたずさわり、その結果として肺疾患をわずらったことは聞いておりました。歴史学会の大会・総会でおめにかかったさいも、他の人たちよりもゆっくりとしたペースで苦しそうに歩いておられたのが印象に残っています。埃まみれの古文書調査で肺をわずらったという話には、自国史と外国史との位相の違いを感じざるをえませんでした。

吉原先生は、西洋史専攻の私からみれば、すでに多くの著書・論文を書かれていて、学問的にやるべきことはやってしまわれたのではないかと思っていたのですが、これまでの仕事の集大成として「江戸の庶民文化論」を完成させる仕事が残されたようです。成城大学を定年退職してまだ3年しか経っていないのですから、先生御自身もこのライフワークを完成させる時間的余裕があるはずだと思っていたのではないでしょうか。73歳でのご逝去は、まことに残念としかいいようがありません。幸いにも、先生は、成城大学、さらにはその民俗学研究所を中心とする研究・教育活動を通じて多くのお弟子さんを育てられました。それらのお弟子さんが師の意志をつぎ、師のやり残した仕事を完成させてくれることを願って止みません。

2012年4月 歴史学会会長 松浦義弘
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by rekigaku | 2012-04-03 19:20 | 会長挨拶

会長挨拶:2012年2月

久方ぶりの大寒波で厳しい寒さがつづいておりますが、歴史学会の会員の皆さま、お変わりなくお過ごしでしょうか。

昨年は、春先に東日本大震災とそれにともなう原発事故がおこり、自分の生き方をふりかえらざるをえなかった皆さんも多かったと思います。歴史学会の大会・総会も、あの事故の影響もあって、例年よりも遅く12月4日(日)に明治大学駿河台校舎で開催されたのですが、さいわい無事に終了することができました。「都市の『再開発』の諸相」をテーマとしたシンポジウムは、たいへん充実したものでした。報告とコメントをされた松山恵(日本史)、初田香成(日本建築史)、菊池敏夫(中国史)、羽貝正美(西洋史・都市行政学)の各氏に、心から御礼申し上げます。また、大会・シンポジウムの運営に当たられた理事の皆さん、ご苦労さまでした。

とはいえ、シンポジウムの参加者は相変わらず少なく、その点が残念でなりません。このまま地道な学会活動を継続すべきなのか、それとも多くの参加者が見込めるような大会にすべきなのか。これは、ここ数年の歴史学会の大会・シンポジウムを目の当たりにして、たえず脳裏に去来するジレンマです。昨年の大会直後に、「戦後史学と社会運動史」をテーマとしたシンポジウムに参加したことも、そのジレンマを強めることになりました。このシンポジウムは一私立大学の主催で西洋史に限定されていたにもかかわらず、会場には大勢の人びとが詰めかけていたからです。ここ二,三年、二宮宏之、遅塚忠躬、柴田三千雄の三先生が相次いで亡くなり、わが国の西洋史学の一時代が終わったという思いが共有されていたということなのかもしれません。ともかく、史学史への関心が高まっていると感じました。そんなことがあって、今年度のシンポジウムでは、史学史がらみのテーマでやるのも面白いのではないかと愚考する今日この頃です。

2012年2月 歴史学会会長 松浦義弘 
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by rekigaku | 2012-02-09 07:00 | 会長挨拶

会長挨拶

秋の深まりとともに、朝晩はめっきり冷え込むようになりました。歴史学会の会員の皆さま、お変わりなくお過ごしのことと思います。

さて、今年度のシンポジウムも「都市」に焦点を当て、「都市における「再開発」の諸相」をテーマにおこなうことは、すでに以前の「挨拶」でお知らせしましたが、いよいよシンポジウムの報告の詳細をお知らせすることができるようになりました。

日本に関しては、当初は、関東大震災後の東京の「再開発」などが念頭にあったのですが、関東大震災がらみで報告者を探すことができず、結果的に、明治期と戦後期を専門とするお二人の研究者に報告をお願いすることになりました。その一人は、幕末から明治にかけての東京の変化を空間、社会、文化の諸相から考察してきた松山恵さん、もう一人は、戦後の東京の再開発、とくに盛り場における雑居ビルの形成と変容を中心に研究してきた初田香成さんです。

従来の日本の都市計画史はほとんど制度史からのアプローチでしたが、お二人とも事業の実態を人間集団の多彩な運動からとらえており、東京を良く知っている人にとっても,東京の新たな側面に目をひらかれるところがあると思います。ぜひとも江戸の専門家からのリアクションによって、江戸と明治の東京の、さらには戦後の東京との対話が成立すれば、と期待しています。

東洋に関しては、植民地時代の租界都市・上海を研究してきた菊池敏夫さんに報告をお願いしました。これまでのシンポジウムでは、日本史と東洋史の報告にくわえて、西洋史の報告を立ててきましたが、今回は西洋史固有の報告は立てず、その代わりに、オスマンのパリ都市改造だけでなく、日本の都市再開発にも造詣が深い羽貝正美さんに、「再開発」を論じるさいに踏まえるべき論点を中心に広い視点からコメントしていただくことになっています。

歴史学会の会員の皆さまには、ぜひとも大会に参加していただき、議論をもりあげていただければ、と願ってやみません。


2011年10月 歴史学会会長 松浦 義弘
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by rekigaku | 2011-10-11 05:57 | 会長挨拶

会長挨拶

例年になく早い梅雨入りとなりましたが、歴史学会の会員のみなさま、お変わりなくお過ごしのことと思います。福島原発の事故処理が長期化するなか、電力不足によってさらなる節電をもとめられる季節が近づいています。今年の夏が去年のような猛暑にならないように祈るばかりでなく、電力にあまりにも依存するにいたった、ここ数十年のわたしたちの生活の激変を自覚せざるをえません。

すでにブログでお知らせしたように、今年度の大会・総会は、12月4日(日)に明治大学駿河台キャンパスで開催することになりました。午後のシンポジウムは、過去2年とおなじく「都市」に焦点を当て、「都市における「再開発」の諸相」をテーマにしておこなう予定です。もともとは、フランス第二帝政期にパリの中心部の再開発をめざしたセーヌ県知事オスマンのパリ改造が念頭にありました。しかしこのテーマは結果的に、東日本大震災後の都市の「再開発」にも密接に関わるものになると思われます。関東大震災後の東京の「再開発」なども念頭にあるのですが、なかなか適当な報告者を探すことができないでいます。現在、企画担当理事を中心に充実したシンポジウムにすべく努力しておりますので、ふるって大会に参加していただければと願っております。

最後に、歴史学会に関心を持っておられる方々にぜひとも本会の会員になっていただきたいと思っています。特定の大学を拠点としているわけではない歴史学会は、とくに若い研究者による新鮮で意欲的な研究を会誌に反映したいとせつに念じています。そのために、2008年度から学生会員の会費を大幅に減額する措置をとりました。大学院生の皆さんにはぜひ歴史学会の会員になっていただき、雑誌『史潮』を自分の研究発表の場として利用していただきたいと願ってやみません。

2011年5月 歴史学会会長 松浦 義弘 
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by rekigaku | 2011-05-29 21:48 | 会長挨拶

会長挨拶

東日本大震災とそれにともなう大津波、さらに原発事故による放射能汚染の危機と、ショックが癒えぬ日々が続いております。テレビや新聞などによる連日の報道で被災の深刻さを知るにつけ、言葉もありません。皆さんや皆さんの関係者のなかにも被害に遭われた方がいらっしゃるのではないかと思います。心からお見舞い申し上げます。

それにしても、自分が生きているあいだにこれほどの大災害に立ち会うことになるとは、思ってもいませんでした。私もふくめて戦後世代は、第二次大戦を体験していませんが、東日本大震災が戦後最大の事件であることは、だれしも異論がないと思います。と同時に、歴史学徒としての私は、この事件がどう記述されてゆくのかが気になります。100年後といわずとも、50年後の歴史家は、わたしたちが現にこの事件について経験し、感じ、記録していることを、どう分析し、どう叙述するのでしょうか。

そんなことを考えたのは、情報を伝達する史料が質的にも量的にも変容したということを、東日本大震災によってまざまざと実感させられたからです。これまで歴史家は、ほぼ文字史料に依拠して「事実」を再構成してきました。しかし、今回の事件では、映像や音声による情報が大きな比重をしめており、しかも、テレビやパソコンのインターネットなどのメディアによって媒介されています。これらのメディアによる情報は、文字史料に依拠して歴史家が占有してきた歴史学のあり方を変えることになるのでしょうか。

歴史学会の会員や会誌購読のみなさま、開店休業状態であったホームページが、ブログのかたちであれ、このたび運営可能になりました。その最初のメッセージがこのようなものになるとは思いませんでしたが、これからは本会の状況を中心にできるだけ情報発信に努めてゆきたいと思っています。


2011年4月 歴史学会会長 松浦義弘
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by rekigaku | 2011-04-12 06:24 | 会長挨拶